日本の防衛装備調達においては、以前から市場の閉鎖性や競争性の欠如など、様々な問題点が指摘されてきました。
 
防衛装備が製造能力を有する企業に限定されていたためか、新規参入自体が難しく競争性が働きにくい上、随意契約の下で不透明な価格設定がなされるといった問題点も挙がっています。
 
防衛装備の高度化と取得単価の上昇が進む中、取得数の減少がさらなる単価上昇を招くという悪循環。事実、我が国の防衛装備は実際に戦闘で使用した実績がなく、自前の実戦データに基づいて設計・製造されていません。
 
その上、この分野から撤退する企業が増えてからは、専門的な能力を持つ人材の育成といった人員強化が、我が国の安全保障における喫緊の課題となっています。
 
これを受けて防衛省では、防衛産業の海外展開、コスト削減に向けた施策の実施、随意契約の公表範囲拡大など、調達制度の基盤強化・推進に向けた取り組みを行っています。

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